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2014.04.25 02:00|カテゴリ:自分語り/SSコメント(0)

「人を騙すと金がもらえるバイトで、高校の先輩を騙すことになった話」part1


1: 名無しさん 2014/04/20(日)23:05:32 ID:aJI58ibLS


高校二年の秋のときの話。

友達のせいでコンビニバイトをクビになって、
金に困ってたんだわ、俺。

そのときに、その『人を騙すと金がもらえるバイト』っていうのを
仲のいい先輩から教えてもらった。




        

4: 名無しさん 2014/04/20(日)23:07:17

うむ。お疲れ


6: 名無しさん 2014/04/20(日)23:08:28

くぅ~お疲れさまです


7: 名無しさん 2014/04/20(日)23:08:30 ID:aJI58ibLS


まあ聞いてくれよ、諸君


 もともとその先輩からは、高校入ったときからバイトを紹介してもらってたんだ。

 あんまり詳しくは書けないけど四時間働いただけで、
 一万以上の金くれたりするバイトとか。

 一方で八時間働いても四千円しかもらえないバイトとか、
 とにかく変なバイトを、ツレと一緒によく紹介してもらってた。

 だけど、先輩の紹介するバイト先はいっしょに働く連中が、
 コワイ連中ばかりだった。
 俺はいつもバイトしながら密かにビビってたわけ。


8: 名無しさん 2014/04/20(日)23:10:37

どんなバイトだよ


11: 名無しさん 2014/04/20(日)23:12:47 ID:aJI58ibLS


>>8
八時間四千円は、ひたすら草抜きだった
四時間で一万円は、ペットボトルにラベルを貼る仕事。
だけどここでは関係ないので忘れてくれ。



 だから高校二年になってからは、普通にコンビニでバイトをはじめたんだよ。

 で、俺の友達も同じことを思ってたらしくて、
 途中から俺の紹介でそのコンビニで一緒に働いた。

 まあ最初に書いたとおり、紹介したヤツのせいでクビになったんだけどさ。

 で、そのことを先輩に話したら、
「人を騙して金が手に入るバイトがあるらしいんだわ」って、俺に切り出してきた。

 今までとちがったのは、先輩自身もそのバイトをうわさでしか知らないってこと。

「すげー興味あるし、ほんとは俺が行きたいんだけど時間がねえからさ」

 この先輩は先輩で、バイト人間で放課後はほとんどバイトに費やしていた。


12: 名無しさん 2014/04/20(日)23:14:25

>>11まともなバイトじゃないな


13: 名無しさん 2014/04/20(日)23:15:32 ID:aJI58ibLS


 俺は部活もしてなくて暇だったし、先輩は珍しくしつこかった。
 いちおうケータイでネット検索すると、店の名前だけは出てきた。

 詳細についてはなんも載ってなかったけどな。

 興味ある方は電話してくださいとだけ書いてあったから、休み時間に電話してみた。
 
 電話をしたら、学校帰りでもいいから是非来てくれって、
 優しいおっさんの声が答えてくれた。

 もちろん完全に信じてたわけじゃない。
 正直半分は冷やかしのつもりだったし。
 まあ話のネタにでもなればいいか、ぐらいにしか思ってなかった。

 高校時代の俺、頭の中が空っぽすぎる。


14: 名無しさん 2014/04/20(日)23:16:18

A○と○俗のスカウトやったことあるけど天職だと思ったな
今は銀行員だがこれも人騙す仕事で楽しいわ


15: 名無しさん 2014/04/20(日)23:17:58 ID:aJI58ibLS


 で、放課後にケータイホームページに書かれたビルに行った。
 郵便局の隣にある小さなビル。

 玄関に入ると、「電話をくれた子?」って、
 背の低いおっさんが俺をむかえてくれた。

 声の感じで、そのおっさんが電話の対応した人だっていうのはわかった。

 すぐに三階の事務所に連れてかれて、面接がはじまった。
 
 ただ当たり前の話なんだけど、急な話しすぎて履歴書も、
 なんにも持ってなかったんだよな。


17: 名無しさん 2014/04/20(日)23:20:15 ID:aJI58ibLS


 そのことを伝えると、

「大丈夫だよ、ちょっとしゃべって簡単なテストして、
 合格だったらそのときに履歴書とか書いてもらうから」

 おっさんはそう答えた。
 でも、そう言ったくせにおっさんは全然話そうとしないわけ。


18: 名無しさん 2014/04/20(日)23:21:22 ID:aJI58ibLS


 沈黙が気まずくて、俺から口を開いた。

「ここのバイトって人をだましたらお金がもらえるって聞いたんですけど」

 俺がそう言うと、おっさんはいきなり、
「いいですね、キミ」って俺を人差し指でさした。

「は?」

「まずここで話せなかったら、帰ってもらってたよ」


20: 名無しさん 2014/04/20(日)23:23:12

これは興味深い


22: 名無しさん 2014/04/20(日)23:24:37

はよ


23: 名無しさん 2014/04/20(日)23:25:08 ID:aJI58ibLS


 おっさんは俺から口を開かなかったら、
 この時点で本気で帰ってもらうつもりだったらしい。

 それから、おっさんはバイトについて話しはじめた。


「このバイトはね、難しいことはなにもないんだよ」

「人をだます仕事って聞くと、ついつい構えちゃうでしょ?」

「だますって言うより、ウソをつくって考えたほうがいいなあ」

「誰でもいいから、その人にたいしてウソをつく」

「キミはそれだけで、お金がもらえる」

「いやあ、いいバイトだねえ! こんなのなかなかないよ!」


27: 名無し 2014/04/20(日)23:28:11

先輩騙したりして 罪悪感ない段階で人間終わってるわ
誰かを騙してまで お金なんていらないわ
それが 私のプライド
プライド捨てた人って 楽でいいね


28: 名無しさん 2014/04/20(日)23:28:46

>>27ここから出てけ


29: 名無しさん 2014/04/20(日)23:29:40 ID:aJI58ibLS


 おっさんがニコやかに話せば話すほど、俺の表情はけわしくなってたね。

「ボク、頭悪いんで……ちょっと今の説明だとよくわかんないです」

 おっさんは目を丸くした。
 ちょっと西田敏行に似てるなって思った。

「むずかしく考えなくていいんだよ。僕が言ったとおりのことをする。
 それだけで、キミはお金をもらえるんだよ」

「あー、じゃあたとえば。
 ボクが実はゲイだとか、そういうテキトーなウソをつくだけでいいってことですか?」

「まあ、ようはそういうことだね」


 なんだそれ。そう思った。も
 ちろん口には出さなかったけど。


32: 名無しさん 2014/04/20(日)23:33:46 ID:aJI58ibLS


 ただ、さすがにこの説明じゃあ、おっさんも足りないと思ったんだろうな。
 そのあと、詳しい説明をつけたした。
 おっさんの言ったことをまとめると、こんな感じになる。

・人をだますと金がもらえる。
・ただし、きちんと相手をだまさなければならない。
・だましの質によって、もらえる額が変動する。

そのほかの情報。

・ケータイ登録が必須で、バイト代はこの会社のサイトで常に確認できる。
・基本的にこのバイトは十代しかやらせてもらえない。
・やめても、再度、お誘いのメールが来る場合がある。


34: 名無しさん 2014/04/20(日)23:39:05 ID:aJI58ibLS


 説明をくわえられても、いまいちピンと来なかったけど面倒だから、
 それ以上俺はなにも聞かなかった。

 おっさんは一通りの説明を終えると言った。


「じゃあ、最期に簡単なテストをしましょう」

「なにやるんですか?」

「簡単です。これから僕が呼ぶ女性社員と、二十分間話して。
 そしてその会話の中で、彼女をだます……いえ、彼女にうそをついてください」
 
 おっさんが「入って」と言うと、スーツを着た女が入ってきた。

 やぼったいメガネをかけた地味な人だった。


36: 名無しさん 2014/04/20(日)23:42:02 ID:aJI58ibLS


 その地味な社員さんと俺だけの会話がはじまった。

「どこの高校に通ってるんですか?」

 俺は人と話すのは、きらいじゃなかった。いや、むしろ好きなほうだ。

 さらにいうと、俺は年上の女の人に惹かれるんだよ。

 さっそく調子にのってウソをついた。
 自分の通ってる高校とは、ちがう学校の名前を言った。


41: 名無しさん 2014/04/20(日)23:46:50 ID:aJI58ibLS


 よくよく考えると、俺の高校は私立で制服もブレザーだったから、
 ここらへんに住んでる人だったら、一発でわかるウソだった。

 言ったあとで「しまったな」と思ったけど、結果から言えば、
 俺がつけたウソはこれだけ。

 なにせ、このお姉さん。
 めちゃくちゃおしゃべりだった。

 俺にしゃべる隙を与えないんだよ。


44: 名無しさん 2014/04/20(日)23:50:59 ID:aJI58ibLS


 このお姉さん、ほぼ二十分間俺に向かって、
 俺の通っている高校のことについてしゃべりたおした。

「いやあ、あたしが通ってたときはまだ女子高だったんだよねえ」

 気づいたら、俺ってば一言しか話していない。
 このままではマズイ。

「ちょっと待ってください。ボクも話したいんですけど」

 俺は、無理やり会話に割りこんだわけだ。
 でも俺が会話にわりこむと、お姉さんったら露骨に悲しそうな顔するんだ。
 申し訳なくなって、俺はまた黙ってしまった。

 あっという間に、おしゃべりタイムは終わった。


46: 名無しさん 2014/04/20(日)23:56:54 ID:aJI58ibLS


 話が終わると、地味なお姉さんはお辞儀をして満足そうに部屋から出ていった。

 「あー、落ちたな」って俺は目の前の机にうなだれた。

 でも結論から言うと、俺は合格してしまった。


「え? オッケーなんですか?」

「うん、よかったよ。なかなか素質あるね、キミ」


 優しそうなおっさんという最初の印象は、すっかり胡散臭いものになってた。
 ていうかあのお姉さんとのやりとりで、なにがわかったんだよ。


48: 名無しさん 2014/04/20(日)23:59:58 ID:aJI58ibLS


 それからはあっという間だった。
 書類に簡単な個人情報を書いて、ケータイアドレスの登録をする。

 口座番号については後日でいいって言われた。
 で、おっさんから腕時計を手渡された。
 Gショックのワインレッド色の時計だった。


「これ、このバイトやってるときはできるかぎり、つけておいてね」

「ただの時計ですよね?」

「キミのバイト代を決める時計だよ」

 俺はもうなにも言わなかった。
 
 まあなにはともあれ、俺の新しいバイトは決まったわけだ。


80: >>1 2014/04/21(月)22:18:12 ID:3fdjew2to


 うちの高校は、そもそもバイトをやることじたいが禁止されてた。
 バレたら停学処分。

 だからやるなら、当然隠れてする必要がある。
 もっともこのバイトは、親とか学校の許可を必要としなかった。

 ありがたい話。

「なるべく長く続くといいね」

 帰り際、おっさんは俺に向かってそんなことを言った。


84: >>1 2014/04/21(月)22:22:47 ID:3fdjew2to


「多いんですか、すぐやめちゃう人」

「まあ、そうだね」


 俺の質問におっさんはうなずいた。


「やっぱり、あんまりウソがつけないとか? そんな理由でやめちゃうんですか?」

「まあ、いろいろなパターンがあるけどね。


 やめるときはその時計をきちんと事務所までもってきてほしいな」
 「了解っす」とだけ言って、俺は事務所をあとにした。

 バイトが見つかると、ついつい期限よくなるじゃん?
 だから「drive to MY WORLD」を歌いながら自転車をこいで帰った。


86: >>1 2014/04/21(月)22:26:42 ID:3fdjew2to


 高校生でバイトする必要あるのかと、とか言う人がいる。

 俺もそう思うわ。

 俺の母親は「勉強しろ」とは俺にほとんど言わない。 

 そのかわりに高校進学してからは、
 「バイトしろ」とばかり言ってくる。

 おかげでバイトをクビになったときは、けっこうしかられた。

「友達のせいでクビになった? 馬鹿なのアンタ?」とか。
「だから、つきあう友達は選べって言ってんじゃん」とか。
「いいから、早く次のバイトを探しなよ。今すぐね」とか。


87: >>1 2014/04/21(月)22:31:12 ID:3fdjew2to


 俺の母親は、小学校にあがる前には両親を亡くしてたらしい。

 大学生になった今でも、きちんと話を聞いてないから、
 詳しいことはよく知らないけど。

 ガキのころからずっと親戚の家に預けられて育ったせいか、
 ほしいものをほしいと言えなくて、ずっと働きたくて仕方なかったらしい。

 そのせいか、高校入ってすぐバイトをはじめたらしい。
 それで、母親は俺にも「バイトしておけ」とのこと。


88: 名無しさん 2014/04/21(月)22:34:38

高校時代バイトしろとか言われたことないわ


89: >>1 2014/04/21(月)22:35:39 ID:3fdjew2to


 俺も小学校にあがるまでは、母親が離婚してた関係で、
 親戚の家にあずけられてたから、気持ちは多少わかる。

 で、俺が家に帰って。
 さらに三時間ぐらいすると、ようやく母親が帰ってくるのよ。
 すぐに俺は新しいバイトが決まったことを報告したわけよ。

「えらいじゃん。で、どんなバイトなの?」

 俺はここで言葉につまったね。

 よく考えたら
 「人をだましてお金がもらえるんだわ」って、親に説明できないなって思って。


90: >>1 2014/04/21(月)22:38:42 ID:3fdjew2to


 結局ウソをついて、学校からちょっとはなれたサイゼリヤって答えた。

 もちろん大ウソだし、
 そもそもサイゼリヤが本当にあるのかも知らない。

 でも、母親は仕事で疲れ切ってんのか、
 俺の言葉をこれっぽっちも疑わなかった。

「いいじゃん! ファミレスってめんどいし、ムカつくけど接客業はやっておけー」

 ちょっと後ろめたいなあって思ったね。
 ちなみにそのあとで、時計について聞かれてかなり苦しいウソをついたはず。


91: >>1 2014/04/21(月)22:44:41 ID:3fdjew2to


 で、そのあとはメシ食って、風呂入って。
 おっさんから言われたことがあって、

「家に帰ってからでいいから、一回ケータイからサイト確認しておいて」

 ということだった。 

 言われたとおり確認した。

 本気でびっくりしたね。

 現在の給料みたいなことが書かれてる欄があって、
 そこを見たら、すでに7000円って書かれてたんだわ。


96: >>1 2014/04/21(月)22:51:06 ID:3fdjew2to


 しばらく考えて、俺はようやく気がついた。

 すでに自分がウソを二回ついてるってことに。


 一回目は、あのマシンガントークのお姉さんと話したとき。
 二回目は、さっきの母親との会話のとき。


 いやあ、正直とまどったね。
 こんなんで、本当に金をもらっていいのかよって。


100: >>1 2014/04/21(月)23:06:21 ID:3fdjew2to




 俺は考えてみた。
 動物をだますのは、そりゃあ無理だ。
 そして一度ついたウソだと、どうも効果がうすい。

 しかし、これはうまくいけば、けっこうもうかるバイトかもしれない。

 もっとも俺はそんなにウソをつくのがうまくない。
 ついでに頭もそんなによくない。

 次の日、俺は先輩に相談することにした。


94: 名無しさん 2014/04/21(月)22:49:04

7000円って微妙だな


97: >>1 2014/04/21(月)22:54:34 ID:3fdjew2to


 ちなみに我が家には、猫がいる。
 ためしに俺は猫にもウソをついてみた。


「お前は実はメスじゃない。オスなんだぞ」


 特になにも考えなかったし、なにも思わなかった。
 さすがにこれはダメだった。
 そのあと、オヤジが帰ってきたので母についたウソと同じものを言った。

 給料の総額は、7200円になってた。


99: 名無しさん 2014/04/21(月)22:59:54

嘘言うのは家でもカウントされとるのか


104: >>1 2014/04/21(月)23:17:44 ID:3fdjew2to




 ここらへんの会話はあまり覚えてない。
 ただ、先輩のリアクションがかなり派手だった。

 「え? 本当にあのバイトあるの?」からはじまり、
 けっこう根掘り葉掘り聞かれた。

 「ウソをつくか。だますのかわからんけど、そんな感じのことをすりゃあいいわけだ」

 先輩は俺とちがって、勉強ができる人なんだわ。
 俺の話しを聞くと、しばらく黙って考え出した。


103: 名無しさん 2014/04/21(月)23:17:23

対面でなくても良いなら凄い事になってるな


105: >>1 2014/04/21(月)23:24:28 ID:3fdjew2to


 けど、この時点では先輩はなんの提案もしなかった。

「もしまたなにかあったら、オレに言えよ」

「万が一なんかやばいことがあったら、オレに相談しろよ」

 妙にニヤニヤしながら、そんなことを言った。
 先輩がこういう顔をするときは、たいていろくでもないことを考えてるときだわ。


「なんなら、先輩もやればいいじゃないですか」

 という俺の提案には「んー、考えておくわ」としか答えてくれなかった。

 そのあと、俺は教室にもどってクラスメイトのクロダにウソをついてみることにした。


107: >>1 2014/04/21(月)23:32:44 ID:3fdjew2to


 「次の時間の古文、小テストあるぞ」っていう質の悪いウソ。

 まあクロダは勉強できないうえに、けっこうな割合で補習を受けてるので、
 あっさりと俺の言葉を信じてうなだれだした。

「ていうかなんでお前が、そんなこと知ってんの?」

「さっき職員室行ったら、先生がプリント用意してるの見た」

 
 俺も勉強ができるほうではないけど、クロダはクラスでも最下位争いするほどのアホ。


108: >>1 2014/04/21(月)23:38:51 ID:3fdjew2to


 まあ結局、コイツはすぐあきらめてケータイをいじりだしたんだけど。 

 で、すぐにケータイでサイトに入って給料を確認してみた。


 金額は7250円。


 金額が変わったってことは、いちおうウソが成立したってことだ。
 俺は思わず首をひねったね。

 基準がわからない。
 
 お姉さんについたウソ。
 母親についたウソ。
 そして、今回のクロダについたウソ。
 
 どれもウソの質としては変わらないし、だますことはできてるはず。

 


112: >>1 2014/04/21(月)23:47:41 ID:3fdjew2to


 そのあと。
 古文の先生が来てクロダはテストがないことを知って、胸をなでおろした。
 だました俺に文句を言いつつも、安心したのかそんなにつっかかってこなかった。

 ついでに俺は「簡単にだまされるヤツが悪い」って言ってやった。

 ひょっとすると、すぐにバレるウソだとダメなのかもしれない。
 母親についたウソなんかは、バレてないわけだし。
 
 ちなみに先に言っておくけど、俺は最期の最後まで、
 このバイト先がどうやってもうけてるのか、知ることはない。


114: >>1 2014/04/21(月)23:57:43 ID:3fdjew2to


 で、ここからが本題。
 俺はその日の放課後に、先輩に呼び出された。


「ひさびさにナイスなアイディアが浮かんだ」

「ウソの話ですか?」

「当たり前だろ」

 次に先輩が言ったことは、たぶんあと三十年は忘れない。

「お前、告白しろ」


115: 名無しさん 2014/04/21(月)23:58:37

ちょwwwwwwww
急展開


116: 名無しさん 2014/04/22(火)00:00:58

このスレでウソを書けば大金が手に入るよ


120: >>1 2014/04/22(火)00:04:55 ID:aK5nJdwpg


>>116もうとっくにやめてるますわ


 さすがに「なに言ってんだ、この先輩」って思ったね。
 俺って考えてることが、露骨に顔に出るタイプの人間なんだわ。


「なんだよ、その顔は」

「いや、わかるでしょ?」

「なにが?」

 言いたくないから、俺はわざとぼかしたんだよ。
 俺がイケメンだったら、そりゃあその提案を受け入れたかもしれない。

 金はほしい。
 でも、好きでもない女に告白して傷つきたくないじゃん。


121: >>1 2014/04/22(火)00:10:34 ID:aK5nJdwpg


 実のところ、前にも先輩の女友達を紹介してもらったことがある。
 ついでにデートもした。

 けっこうかわいかったから、惚れかけたんだけど、
 後日先輩から謝られて「あの子はやめとけ。あの子にお前はもったいない」って。

 しかも自分でも言うのもなんだけど、俺は友達が少なくない。
 頭の悪い連中ばっかだけど。
 バレたらどんなふうにからかわれることやら。

 しかし、先輩はゆずらなかった。


124: >>1 2014/04/22(火)00:16:14 ID:aK5nJdwpg


「大丈夫、今回はイケるって女子にこころあたりがある」

「いやいやいやっ! 絶対にいやだ!」


 先輩は頭がいいだけじゃなく、そこそこのイケメンなんだよ。
 背も高いし、なぜか俺のクラスでも知ってるヤツがかなりいる。
 
 当然モテる。
 そういう人種にはモテない人間の気持ちがわからないんだよな。

 そのことを言うと先輩は、俺の両肩に手を置いた。

「だいじょうぶ。今回はB線の女だから」


125: 名無しさん 2014/04/22(火)00:17:21

クソワロタwwww
先輩ひでえww


129: >>1 2014/04/22(火)00:24:37 ID:aK5nJdwpg


 十分ぐらい先輩の教室の前で、言い争ってたのかな。
 急に先輩が黙ったんだよ。
 で、遠くを指さした。

「うわさをしたら……ほれほれ、あの子だって」

 先輩じゃなかったら、バカヤローって頭殴ってたわ。

 ちょっと遠くを歩いてたのは、ひとりの女子生徒だった。

 俺はその人を知っていた。
 ていうか、ほとんどの人は知ってるんじゃないかな。 

 たぶん、教師陣を除けば一番学校で有名な人。
 
 生徒会長だった。


131: >>1 2014/04/22(火)00:35:00 ID:aK5nJdwpg


 ちょっとここで、うちの高校について説明しておく。
 もともと女子高だったうちの高校は、十年前ぐらいから共学になった。

 男女比はだいたい4:6ぐらい。

 女子校時代の名残なのか、うちの学校は女子のほうがつよい。
 
 けっこう特殊な学校で、生徒の学力はまさにピンキリ。
 滑り止めで入学する人間もいれば、高い志をもって入学する人間もいる。
 俺はもちろん前者。

 俺がキリなら、その会長さんは間違いなくピン。
 生徒会長とか絶対に勉強しまくったりしてるだろ。

 普段から、なあなあに過ごしてる人間からすると、
 そういうまじめそうなヤツというのは、非常に苦手なのだ。


132: >>1 2014/04/22(火)00:42:51 ID:aK5nJdwpg


 会長は俺たちのとこにたどり着く前に、教室に入っていった。

「どうよ?」

「ぜったい相手にされないですよ!」

「いいじゃん、相手にされなくても」

 先輩の言うことは、ごもっともだった。
 ようは俺は、あの会長さんに告白して玉砕すればいいだけなのだ。

 しかし、さすがに釣り合わなさすぎる。

「ていうか先輩は、あの人と知り合いなんですか?」

 先輩はブンブン首をふった。「しゃべったことない」


133: >>1 2014/04/22(火)00:50:56 ID:aK5nJdwpg


 先輩は俺の肩に手を回してきた。

「今まで俺が、お前にしてやったことを忘れたのか?」

 これを言われると、俺はなにも言い返せない。
 実は俺、B’zが超好きで、ファンクラブも入ってる。

 しかし、俺はとにかくチケット運がない。
 そして逆に、同じB’zファンの先輩はチケット運がいい。

 去年のライブとかは、良席のチケットを俺のためにとってくれただけでなく、
 おごってくれたりもしていた。
 ていうか、それ以外にも俺は、かなり先輩のお世話になっている。

「なんなら、今年のもいい席がとれたら、いっしょに行ってやってもいいのになあ」

 


135: >>1 2014/04/22(火)00:56:54 ID:aK5nJdwpg


 この年は、冬にライブがあったんだよな。
 俺は考えたすえに先輩に聞いてみた。

「なんで俺に、あの会長さんに告白させようとするんですか?」

 めずらしく先輩がまじめな顔をした。

「面白そうだからに決まってんじゃん」

 このあとも先輩に抵抗を試みるんだけど、最終的に俺は折れた。
 そして後日、俺は会長に告白することになる。


136: >>1 2014/04/22(火)00:57:02 ID:aK5nJdwpg



引用元: http://viper.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1398002732/



        


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